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第3文明時代に入るための三つの会議

 古事記神代巻には言霊原理の解明に関する百神の他に種々の神話の形の物語が書かれている。これ等の物語は人類の歴史の中で繰返されるであろう典型的な出来事を人間の究極の精神要素である言霊の見地から解説した所のいわば言霊原理の応用問題である。恒久不変の原理による典型的事象の記述であるからそれらは又何時の時代にも〝予言〟として当てはまる事になる。この意味で古事記に述べられる重要な三つの出来事即ち「岩戸開き」「誓約」並びに「国譲り」の物語が今後の人類の歴史の上に如何に実現するかを、これ又先師の著書を引用して説くこととする。人類の過去三千年の暗黒から目覚め新文明時代を創造するためには、必ずこの三つの物語で呪示予言された為事を達成しなければならないからである。
 〝人類はこれから全世界を挙げて三つの会議を開催しなければならない。その会議は従来行われて来た経済や政治についての協議や国際会議や、或は部分的な学術会議等に比してその規模に於いても意義内容に於いても全く類を見ない画期的な有史以来の会議である。
第一の会議は世界宗教会議である。現在世界に行われているすべての古来の大宗教である仏教、キリスト教、バラモン教、回教、儒教、道教等から、或は古今の哲学の諸派から碩学が選ばれて代表として参集する。会議の席上で各教、各学派の奥義が余すところなく呈示紹介される。この時高天原日本からは神道の実態である布斗麻邇の学者がその原理を披露し、布斗麻邇と世界各哲学宗教の玄義とが対照され審議される。此処で世界の哲学宗教の道理が正しかった事が簡潔明白な布斗麻邇の原理の上から証明され、同時に布斗麻邇こそ世界の哲学宗教の精錬され尽くした最高の道理であることが普く世界に証明されるのである。この会議を神道で「天の岩戸開き」と言う。
第二の会議は布斗麻邇と科学の照合会議である。この会議には全世界の物理学者、生物学者、宗教家が参集して、前記第一の会議で開顕確立された人類精神文明の原理布斗麻邇が呈示されて、これと理論物理学及び生物学が対照され、検討討議される。この結果心の世界と物の世界とは学問的取り扱いの上ではっきりと二つに区別され、中途のどっとつかずのあやふやなものがなくなり、而もその区別された各々の原理内容が相等しい事、すなわち物と心とは二つであって、而も理の上で一如であることが証明される。一万年昔完成された第一の精神文明の原理と、今日完成されんとしつつある第二の科学文明の原理とは、斯の如くに区別され、総合されて、以てジンテーゼとしての物心不二一体の第三文明の原理として新しく誕生するのである。この第二の会議が前述の「天の誓約」すなわち七夕祭りである。
第三の会議は世界政治経済会議である、この会議は現実の全世界の国家民族の指導者、責任者の悉くが参集する。これに対して全世界の宗教者、哲学者、科学者が出席して、第二の会議で決定された第一の精神文明と第二の科学文明が総合された新しい第三文明の指導原理が呈示される。
悠久一万年に亘る全人類の努力によって完成された此の最高の道理の前に、その時まで世界の支配者に当っていた覇道的権力者が、その権力の独走横行が全人類に真の福祉をもたらす所以でない事を知り、人類は過去五千年の方便であり惰性であった生存競争を停止する。ここに人類が遂にむづから完成することを得た第三文明を、爾後永久に世界の指導原理として奉載し、これに則して世界憲章が樹立され、国際法が制定され、及び各国家民族が編纂される。この第三の会議を神道で「国譲り」と言う。(第三文明への通路)〟