現代スサノウの言霊 

日本の読者の皆様へ…
「円」が望ましい「基軸通貨」となる日

私が最初に日本のことを意識したのは第二次世界大戦でした。戦時プロパガンダに目を覆われていたことはさておき、次のキーワードで日本を意識していました。
①真珠湾
②硫黄島と沖縄
③B29爆撃機
④原子爆弾
⑤占領
第二次世界大戦での日本の印象は、その十年前出版され、小学校で読んだ本で得た印象とは対照的なものでした。小学校の読本では、美しい富士山と桜、南北に長く分布する地形、温和な気候のことと一緒に、1,930年代の先進的で勤勉な日本人の話が書いてありました。また私と同年代の児童が、私と同じように健気に雪の中を学校に通っていることも書いてありました。
その次の日本を意識したのは、戦後、地元の商店に日本の製品が並び始めた時のことでした。最初はとても粗末な品質でした。その後、製品は品質管理の世界的権威である米国のデミング教授が日本の通産省に雇われ、日本の産業に対して、強制的な品質管理の徹底を導入しました。優れた製品を市場に提供しようと力強く指揮する日本政府の政策はとても印象的でした。
流通から製造過程の末端に至るまで品質管理を徹底して改善することを成し遂げた日本政府の行政手腕に対し、私は。マッカーサーの統治組織が果たした役割と性格、そしてその影響のことを考えるようになりました。マッカーサーの組織運営の先見性には目を見張るものがありました。
①戦時中の日本軍の戦略的経済統制の組織は、マッカーサーによってそのまま存続させられました。戦争を遂行した組織、計画、兵站に関する過程で困難な体験が、そのまま平時の経済に適用されたのです。
②国内の経済再建を担当した政府機関は、博識なカナダ人ハーバート・ノーマンを顧問に採用しました。第二次大戦後「奇跡」の日本経済復興を支えた理念的屋台骨に、ノーマンのカナダ的社会信用理論があることが窺えます。残念ながら、彼は、スエズ危機の時にエジプトで自殺したため、今となっては、彼の経済思想を検証する術はありません。
③この当時の日本と米国占領軍の相互信頼と相互理解は、因習に捉われない経済思想の気迫と相俟って優れた企業構造、金融構造、政府組織となりました。私の理解ではこの構造が、多に比類ない、国内政策における現実主義、柔軟性、運営の独立性をもたらしたようです。
私の見解では、金融に対する信用枠が破綻し、崩壊した現在の世界情勢と、米国の金融政策と政治の整合性に対する疑念の高まり、気球規模の変化をもたらすのではないかと思っています。この行く着く先には、米国のドルに代わって、望ましい「基軸通貨」として日本の円が見直される可能性があります。
日本型の構造が、他の国々や市場に普及していくことは、かつて米ドルを「基軸通貨」としていた世界では実現できなかった安定を、世界の市場にもたらすことになるかもしれません。もちろん、このためには次のようなことが必要になります。
①経済霊とその神モロクの正体を認識すること。
②地球の中央銀行システムの中にモロク神の神殿があることに気付くこと。
③聖書の宗教というありふれた日常のヴェールに隠れたモロク神に気づくこと。
④アジアを含め世界中で、普遍的な商業、聖書の宗教として世界に君臨してきたものは、実に、世襲的な特権を保持し、各国政府から利益をむさぼる厄病神モロクの「マネー力」による活動であったことに気付くこと。